基礎配筋の確認と現場チェック ― 王ヶ崎の家

2020-01-13 ·   豊橋・王ヶ崎の家

「王ヶ崎の家」の配筋チェック(1回目)を行いました。
型枠立て込み前であれば是正が容易なため、このタイミングでの配筋チェックは現場サイドからも歓迎されます。



基礎形状が複雑なため、地中梁やスラブの種類が多く、確認作業は大変です。

鉄筋の種類、主筋・帯筋・ピッチ・本数・定着・重ね長さ・端部形状・開口補強筋・かぶり厚さなど、
すべての項目をひとつひとつ確認します。



鉄筋の種類は鋼材メーカーの刻印で確認します。
メーカーによって表記は異なりますが、写真は山口鋼材のSD295Aの刻印です。



基礎は、部位ごとの応力に応じた配筋を構造計算に基づき設計しています。
上端筋が1本、下端筋が3本など、部位ごとに異なるため、設計図通りに施工されているか全ての箇所を確認しました。



スラブ(床版)の配筋は、下からの土圧に耐えられるように計算されます。
(地中梁で囲まれた範囲の面積で決まります。)

X方向とY方向のピッチが異なる場合は、その方向に注意して確認します。



鉄筋は引張力に効くように配置されます。
端部鉄筋が引張力で引き抜かれないように、必要な長さを確保する定着長さが設けられています。

また、鉄筋はどこかで継ぐ必要があり、小径の場合は重ね継手を用います。
鉄筋の径に応じた重ね長さが定められています。



人通口(床下点検用開口)部分の補強筋(斜め補強、上下の主筋補強、帯筋補強)も確認しました。
この補強帯筋のピッチは、ミスが起こりやすい部分です。



鉄筋と型枠、鉄筋と捨てコンクリートまでの距離を「かぶり厚さ」と言います。
部位により寸法が定められ、コンクリートの中性化による鉄筋への影響も考慮されています。
(ひび割れ→水の侵入→鉄筋の錆→鉄筋膨張→コンクリート破壊の連鎖を防ぐためです)



不適切な部分は是正指示を出し、
是正報告後、型枠立て込み・ホールダウン金物・アンカーボルト設置が完了した段階で、再度配筋検査を行います。

建物の強さは、完成してからでは確認できません。
だからこそ私たちは、見えない部分も図面と現場の両方で丁寧に確認することを大切にしています。


  関連記事   基礎配筋の確認と現場チェック ― 三方原の家
  関連記事   配筋検査と現場でのミリ単位の打ち合わせ ― 起間の家
 



よく読まれている記事 

よく読まれているコラムです。
ぜひあわせてご覧ください。

| ▶︎ 建築士が自邸を設計しない理由
| ▶︎ あれで良いと思わないでくださいね
| ▶︎ 柱が一本足りない?上棟の日の小さな事件
| ▶︎ 間違ってます! 施工ミスの多い箇所① 「構造金物」



この記事を書いた人 

原田 久(建築家/一級建築士)
ディクタ建築事務所 代表

愛知県を拠点に、住宅を中心とした設計を行っています。
家づくりについての考え方や、設計の工夫などをコラムで発信しています。

| ▶︎ 私たちについて



家づくりのご相談 

家づくりについて気になることがありましたら、
どうぞお気軽にご相談ください。

| ▶︎ 家づくり相談会
| ▶︎ お問い合わせフォーム


 

  プロフィール 

  原田 久( 建築家 / 一級建築士 )

有限会社 ディクタ建築事務所 代表取締役

愛知県北設楽郡設楽町出身
豊田工業高等専門学校建築学科卒業後、大阪の建築家・出江寛氏に師事。
設計事務所、ハウスメーカー、ゼネコンを経て1998年設計事務所開設。
豊橋・豊川・蒲郡・新城等の東三河地域で、住宅専門の設計事務所として
クライアントと一緒に丁寧な家づくりをしています。

1998~2004 豊田高専 建築学科 非常勤講師
1998~2001 利幸学園 中部ビジネスデザインカレジ 非常勤講師

ブログ(プロジェクト進行状況の紹介)  https://www.dikta.jp/blog/
コラム(家づくり全般について)     https://www.dikta.jp/column.html 

豊川市, 愛知県, JPのHouzz登録専門家原田久 クライアント様から、家づくりSNS「HOUZZ」にレビューを頂いてます。
よろしければ、こちらのサイトも併せてご覧ください。

  

豊橋、豊川、蒲郡、岡崎、豊田、設計事務所と創る注文住宅|有限会社 ディクタ建築事務所

ディクタ建築事務所 / Dikta architects office

pageup