テレビや新聞ではまだ大きく報道されていないようですが、
4月に入り、世界的な木材不足と価格高騰により、建設業界が混乱し始めています。
アメリカ国内で住宅需要が爆発的に伸びていること、
そして輸送コンテナ不足が主な要因となり、日本への木材供給量が激減しています。
その影響で代替需要が高まり、国産材も急騰。
入手困難な状況が続いていて、木材価格は日を追うごとに上昇しています。
高値でも購入できればまだ良い方で、
予約ができたとしても納品の確証が得られないという状況もあるようです。
5月以降の上棟予定が白紙になる建築会社も出始めました。
しばらくは先行き不透明な情勢が続きそうです。
昨年、新型コロナが拡大した際には経済が大きく停滞し、木材需要は大幅に減少しました。
在庫が過剰となり、助成金をつけて流通を促すほどの事態になったのは、わずか10ヵ月前のことです。
この状況を機に国産材復活を、との声もあります。
しかし「人材確保」「輸送体制」「山や製材設備の整備」など、一朝一夕には解決できない課題が多くあります。
仮にそれらが整ったとしても、コストに見合わなければ使われないというのが、
これまで日本の林業が衰退してきた現実でもあります。
日本の林業が持続可能な産業へ転換できればと願いますが、
そのためには国の政策と、消費者の理解が不可欠です。
いずれにしても、この問題はしばらく尾を引きそうです。
2021.04.26 原田久