視覚的な一体感

2020-07-23 · 家づくり考・建築メモ

こちらは奥様のワークスペースです。


キッチンの横にあり、通り抜けられるようになっています。
帰宅して、コートなどを手前で脱いでハンガーに掛け、鞄をこちらに置いて、気持ちを切り替えてからキッチンに立つ、そんなスペースです。
カウンターの背面はパントリー・キッチン家電棚になっていますので、パントリーの一部がワークスペースとも言えます。

キッチンとワークスペースとを分けるラインには垂れ壁や扉・枠を設けていません。
垂れ壁等がないことで、視覚的に天井と床が途切れることなくキッチンまで一直線に繋がりますので、双方とも狭い感じになりません。

反対から見ますとこんな感じです。


垂れ壁等がないことでキッチンとワークスペース・ハンガースペースが目的ごとに壁で緩く仕切られている印象になります。
ハンガースペース奥に見える天井の建具枠があるところと比べますと違いがよく分かります。

垂れ壁等がある場合と比べるとそれぞれのスペースの開放感・繋がり感が違ってきます。
同じことがキッチンとダイニングとの間でも言えますので、キッチンとダイニングも一体感が強く、拡がりを感じられる計画です。

多くの場合、垂れ壁は実際の動作を害することはなく、視覚的な境界や光の周り方の違いを生み出すもので
有ると無いとで空間の印象が大きく異なるものになります。
垂れ壁がなければすっきりした一体的な空間になります。

吊戸棚などの収納スペースや分電盤固定のために垂れ壁が必要な場合もあります。
目的や欲しい空間に合わせて慎重にに扱いたい部分のひとつです。


2020.07.23 栗山祐子

「蒲郡本町の家(蒲郡市)」竣工写真と作品の紹介をしています。
https://www.dikta.jp/work-detail.html?id=77



 

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