小屋裏収納のコストについて

2014-03-03 · 建設費のこと

空きスペースを有効に活用したいと思うのは誰しもが考えることでしょう。 しかし、空間の有効利用もタダで出来るものではないのが悩ましいところ。

その代表的なのものが小屋裏収納。小屋裏にスペースがあるのが分かっていながら私から提案することはありません。

気の利かない設計ね...と思われるかもしれませんが、コスト的な理由から提案を躊躇っているというのが本当のところ。

小屋裏収納を作るには、直接的な経費(床や壁の材料、照明、職人さんの手間代)の他に 以下のコストアップの要因があります。

①断熱の方法と断熱材の種類が変わることによるコストアップ
②垂木寸法の増加、通気用の構造用合板の増加によるコストアップ
③荷重が増えることで梁の寸法が大きくなります。
④地震時の応力が増すので、耐力壁、構造金物、基礎に影響します。

予算超過で設計変更で小屋裏収納を中止した場合、①と②の項目については容易に設計変更できます。
しかし、 ③と④のような構造計算が絡む部分は、構造計算の費用と手間のほうが高くつきますので、この部分の変更は行いません。

はじめから小屋裏がなければ、過剰な部材が残らないものですから 予算が厳しい場合は、必須項目をあきらかにすることが望ましいやりかたと言えます。

 

  この記事を書いた人 

  原田 久( 建築家 / 一級建築士 )

有限会社 ディクタ建築事務所 代表取締役

愛知県北設楽郡設楽町出身
豊田工業高等専門学校建築学科卒業後、大阪の建築家・出江寛氏に師事。
出江事務所退社後、ハウスメーカー、ゼネコンを経て1998年設計事務所開設。
豊橋・豊川・蒲郡・新城等の愛知県三河地域で、住宅専門の設計事務所として
クライアントと一緒に楽しく丁寧な家づくりをしています。

1998~2004 豊田高専建築学科 非常勤講師
1998~2001 利幸学園 中部ビジネスデザインカレジ インテリア科 非常勤講師

ブログ(プロジェクト進行状況の紹介)  https://www.dikta.jp/blog/
コラム(家づくり全般について)     https://www.dikta.jp/column.html 

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