住宅の外観を考えるとき、
実は見落とされがちなものがあります。
それが電線の引き込み位置です。
建物のデザインが整っていても、
電線の取り込み方ひとつで外観の印象が変わってしまうことがあります。
今回は、住宅設計の中で私が気を配っている
電線の引き込み位置の考え方について紹介します。
新城市の「南設の家」はルーフィング工事が終わりました。

現場で、構造金物のチェックとルーフィング施工状況を確認します。
上棟前後のこの時期、定例打合せは電気設備の打合せがメインになります。 お客様に合わせてコンセントやスイッチの位置や高さを決定、器具の最終確認を行います。
私的に問題となるのが、電気や電話の引き込み位置です。
敷地周辺の電線敷設状況や電気関係の法律で思うようにならないことがあり、 どこから引き込むのかが議題に上ります。
この「南設の家」でも、想定していた場所に引き込むことが出来ず、その位置を変更しました。 庭の奥まで検針員さんが入ってくることを全然気になさらないということで、その位置にすることができました。 美観上、原設計より好ましい結果に。よしよし。
HPの事例紹介では写真家の方が処理した写真を使ってますので電線の引き込みは見えないのですが、 ほかの物件ではどうなっているのかというと・・・ (事例紹介で電線が写っているものは私の撮影です。)

「豊橋住吉の家」は建物から離れた位置に独立柱を設けて、地中埋設管で建物に引き込み。 建物自体に電線が取り付かずにスッキリさせることができます。
(メーターボックス(以下MB)は塀の裏側に設置)
穴を掘って、鉄骨立てて、コンクリートで埋め戻して、地中に配管埋設してとなると 30万~40万円くらいの費用が必要です。
大きな金額ですので簡単に採用するわけにはまいらず、建物本体に引き込むことを検討します。 引き込み位置の足元に検針メーターも必要で、検針員が入る場所で、メーターを目立たなくする方法を探ります。

「いろはの家」では向かって左側に金具で持ち出して取り入れています。 外壁を延長して袖壁状にしてありますので、MBは袖壁の裏側に隠しています。
袖壁を作ると雨樋やエアコン配管も隠すことが出来るので、私のよく用いる手法です。

「八軒家のガレージハウス」では、隣地との距離が取れなくて正面から引き込みました。 たまたま引き込み元の電線が取り入れ口と同じ高さでしたので、 水平に電線が架けられるのなら真正面からでも良いのではないかと判断。お気に入りの事例で、このお宅のMBも袖壁裏側に隠しています。

「北設の家」や

「古宿の家」は建物の裏側に電線が引き込めた事例です。
頭を悩ませたのは360度、全方位死角の無い「老津の家」

敷地をぐるぐる回って、ここしかないと選んだのがレッドシダー側壁部分でした。
私たちのオープンハウスでは、こんなところも気にしてくださると嬉しいです。
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この記事を書いた人
原田 久(建築家/一級建築士)
ディクタ建築事務所 代表
愛知県を拠点に、住宅を中心とした設計を行っています。
家づくりについての考え方や、設計の工夫などをコラムで発信しています。
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