建物の強さは、完成してからでは見ることができません。
だからこそ私たちは、見えなくなる部分を図面と現場の両方で丁寧に確認しています。
「石巻平野町の家」では、大工工事が進んでいます。
上棟直後の現場確認では、構造チェックが主なテーマとなります。
ホールダウン金物、コーナー金物、リトルコーナー、構造用合板、釘(種類、ピッチ)、
短冊金物、筋違、筋違プレート、火打、引き寄せ金物、雲筋違などなど
構造に関わる要素を一つひとつ確認していきます。
アンカーボルトの確認(2021.07.13)
柱脚に大きな引き抜き力がかかる箇所には、座金の大きなアンカーボルトを設置しています。今回は17か所あります。
施工図で打ち合わせた内容が、現場で正しく施工されているかを確認します。
ホールダウン金物の確認と是正指示(2021.07.16)
一部、ホールダウン金物が未設置であったため、屋根下地施工前に設置するよう指示を行いました。
15KNのホールダウン金物をコーナー金物でOKとする設計者が居ますが、Diktaではそれを認めておりません。
他の設計事務所の仕様と混同される可能性があるので、それを前提に工事確認するようにしています。
指摘事項の是正確認(2021.07.17)
ホールダウン金物が差し込まれていることを確認
金物とビスの統一(2021.07.20)
基本的に「タナカ金物」で統一している中で、一部に異なるメーカーのビスが用意されてることを発見しました。
性能上問題がない場合でも、仕様の混在はミスの原因となるため、構造金物は「タナカ金物」で統一するように指示を行います。
構造金物検査(2021.07.22)
現場にて、構造金物を全数確認します。不備があれば工務店に是正指示を行います。
構造金物のビスの種類は現場では判別しづらいため、写真を撮影し、事務所のモニターで再確認を行います。
土台に直接止める場合は、ブルー(L=100mm)のビスを用います。
構造合板を貫通して土台に止める場合は、ピンクのビス(l=120mm)を用います。
構造金物とビスは間違いの多い工程ですので、しっかり確認します。
外回り、構造耐力壁の釘どめがなされてない所が3か所、構造用金物の未施工部分2か所について指摘。是正指示を行いました。
是正確認(2021.07.26)
指摘事項が適切に是正されていることを確認し、構造検査合格となりました。
構造に関わる部分は、ほんのわずかな違いでも、建物の安全性に影響を及ぼします。
そのため、図面通りに施工されているかを現場で確認し、必要に応じて是正を行うことが重要です。
こうした積み重ねが、見えない部分の信頼性につながると考えています。
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この記事を書いた人
原田 久(建築家/一級建築士)
ディクタ建築事務所 代表
愛知県を拠点に、住宅を中心とした設計を行っています。
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